2012年09月15日
憧れの浅間山に登頂!
外輪山の黒斑山から見た浅間山・前掛山と本峰。東に位置しているため午後に順光となります
これまで幾度となく列車の背後の被写体として撮ってきたのが浅間山。
弊ブログでも小海線やしなの鉄道、信越本線に、吾妻線と数多アップを重ねてきました。

これまで幾度となく列車の背後の被写体として撮ってきたのが浅間山。
弊ブログでも小海線やしなの鉄道、信越本線に、吾妻線と数多アップを重ねてきました。
ところが…、
まだその絶頂に立ったことがありません。
長いこと火口から4kmのところまで登山規制が敷かれ、そのイメージを引きずっていたのかもしれませんが、
2004年に中規模な噴火があったものの、この数年は平穏な状態を保っており登山規制レベルは1。
つまり第1外輪山の前掛山までは自己責任のもと登山は可能なのです。
前掛山の標高は2524m、本峰とは40mほど低いですが、ここまで登れば浅間山に登ったも同然!
長らく未踏だった百名山に、そのピリオドを打つため天気と相談の上、登頂することにしました。
予報では
のハズでしたが、上田、小諸と厚い雲の下。
ありゃ、見極めを誤ったかな、と思いつつ、チェリーパークラインを上がるに従い、青空が見え始め、
▼表コースから見た雲海と蓼科山
結果、下界は雲海の下、蓼科山が姿を見せてくれて、ひと安心。
車坂峠の群馬県側の駐車場にクルマを停め、8時少し過ぎ、浅間山に向けて歩き始めました。
トミーの頭までは2ルートありうちの「表コース」を辿ることに…。
こちらは比較的眺望に恵まれ、
▼上空には青空が広がっているのですが、遠く四阿山方面には雲がかかり始めてきました
振り返ると、篭ノ登山に加え、先日、登った四阿山を遠くに見ることができました。
ひと登りすると、目の前が開け、ここで初めて浅間山が目の前に現れますが…、
すでに上空には雲が支配し始め、みるみると下降してきます。
トミーの頭から改めて見ると、
▼草すべりの急降下から見た前掛山。標高差300mを下ってから今度は500mを登り返すというアップダウンの激しいコースでした(汗)。それゆえにスケール感の大きさはなによりです
「ドバー」、って感じで浅間山が目の前に広がります。
それにしても…、
この高度差はなんたることでしょう?
火口壁の草つきを急降下して、今度はアノ膨大な山塊に取り付かなければならないなんて。
想像するだけで億劫になりますが、それでは頂上は近づかないので第一歩を踏み出すことに。
▼草すべりから見たトミーの頭。外輪山の火口にそそり立つ岩峰です。
奇岩を目の当たりにしつつ火口壁の急下降は、ホント膝がガクガク笑ってしまいます。
足下にはミヤマトリカブトやマツムシソウ、リンドウ、アザミといった晩夏の花がまだ咲いていてこの急下降を慰めてくれます。
▼湯の平で見かけたリンドウの群落
傾斜の角度が緩くなりまわりに樹々が増えてくると第1外輪山と第2外輪山の火口の底、湯の平へと辿り着きました。
標高2000mの地に東京ドーム何十個分!の広大な平原が広がっており、浅間山のスケールの大きさを実感しました。
▼湯の平から見た第二外輪山のトミーの頭(左)と黒斑山(右)。気持ちのいい高原状の地形です
振り返ると火口壁のトミーの頭や黒斑山がそそり立っています。
復路、この登り返しのことを考えると、また億劫になりました。
いよいよ前掛山の登りの開始です。
湯の平の樹林帯を緩やかに登ると、樹は疎らになり、やがて前掛山の長いトラバースの始まりです。

道は徐々に上部に向ってまっすぐに延びています。
登り始め、傾斜はさほどではありませんでしたが、中盤を過ぎる頃から増してきます。
呼吸も上がりがちに…。

ひと登りすると、前掛山へと南に折れ曲がる地点に到着。
浅間本峰へは立入り禁止の札とロープが張ってありました。
にもかかわらず、結構な数が本峰へと登っているのはいったいナニ?

近くには噴火の際、避難するための壕が2基建てられてあり、ここが紛れもない活動中の火山であることを思い知らされるのでした。
第2外輪山ほどではありませんが、前掛山にも小規模ながらも火口壁が…。
足下は草モミジが色づき始めていました
ここまで来ると目指す前掛山頂上まではあと少し。
近くで見ると優美な姿ではなく、無機質で膨大な砂山のように思えました。
トミーの頭から見た時はあまりにも高度差と距離があるように感じられましたが、
登ってみると、思ったよりもラクにここまで登ってこれました。
案ずるより産むが易し!?

火口壁に沿って緩やかに登ると、北側には嬬恋村のキャベツ畑を雲間に見ることができました。
そして、待ちこがれた頂上なのですが…。
なんと言うことか、この時に限って霧に遮られて視界はゼロ
しかも、弁当をクルマに置き忘れてくるという体たらくで、頂上には長居をせず…、
そそくさと来た道を下っていきました。
湯の平まで下ってくると、再び晴れ間が現れてきて、各所で浅間山の姿を撮ることができました。
なかでもトミーの頭から黒斑山へと足を延ばしたのですが、この時撮ったものが1枚目の写真となり、この日の一枚となりました。
登ってしまうと巨大な砂山と化す、浅間山…。
このあたりぐらいまで離れて見るのが一番良いのかもしれません。
▼黒斑山に設置されているライブカメラ。いつもお世話になっています
黒斑山の頂上近くには浅間山の状況を監視するカメラが設置されていて、この様子をネット配信しているのですが、
浅間山を巡る写真を撮る際、このカメラの様子で行動の指針を取っているだけに思わず最敬礼してしまいました(爆)。
ここから眺めると、トミーの頭では隠れていた浅間山の中央火口丘を見ることができ、
なるほどここならば、火口の様子を手に取るようにつぶさに眺めることができるのだと、感心した次第です。
午後も遅い時間帯になり、ようやく雲が落ち着き始め、トップライトから斜光線に変りつつある太陽光を受けて立体感を増してきた浅間山をいつまでも眺めていました。
*浅間山にて(小諸市)
NikonD700+VR24〜120mm(PLフィルター使用)
2012.9.13撮影
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まだその絶頂に立ったことがありません。
長いこと火口から4kmのところまで登山規制が敷かれ、そのイメージを引きずっていたのかもしれませんが、
2004年に中規模な噴火があったものの、この数年は平穏な状態を保っており登山規制レベルは1。
つまり第1外輪山の前掛山までは自己責任のもと登山は可能なのです。
前掛山の標高は2524m、本峰とは40mほど低いですが、ここまで登れば浅間山に登ったも同然!
長らく未踏だった百名山に、そのピリオドを打つため天気と相談の上、登頂することにしました。
予報では

ありゃ、見極めを誤ったかな、と思いつつ、チェリーパークラインを上がるに従い、青空が見え始め、
▼表コースから見た雲海と蓼科山

結果、下界は雲海の下、蓼科山が姿を見せてくれて、ひと安心。
車坂峠の群馬県側の駐車場にクルマを停め、8時少し過ぎ、浅間山に向けて歩き始めました。
トミーの頭までは2ルートありうちの「表コース」を辿ることに…。
こちらは比較的眺望に恵まれ、
▼上空には青空が広がっているのですが、遠く四阿山方面には雲がかかり始めてきました

振り返ると、篭ノ登山に加え、先日、登った四阿山を遠くに見ることができました。
ひと登りすると、目の前が開け、ここで初めて浅間山が目の前に現れますが…、
すでに上空には雲が支配し始め、みるみると下降してきます。
トミーの頭から改めて見ると、
▼草すべりの急降下から見た前掛山。標高差300mを下ってから今度は500mを登り返すというアップダウンの激しいコースでした(汗)。それゆえにスケール感の大きさはなによりです

「ドバー」、って感じで浅間山が目の前に広がります。
それにしても…、
この高度差はなんたることでしょう?
火口壁の草つきを急降下して、今度はアノ膨大な山塊に取り付かなければならないなんて。
想像するだけで億劫になりますが、それでは頂上は近づかないので第一歩を踏み出すことに。
▼草すべりから見たトミーの頭。外輪山の火口にそそり立つ岩峰です。

奇岩を目の当たりにしつつ火口壁の急下降は、ホント膝がガクガク笑ってしまいます。
足下にはミヤマトリカブトやマツムシソウ、リンドウ、アザミといった晩夏の花がまだ咲いていてこの急下降を慰めてくれます。
▼湯の平で見かけたリンドウの群落

傾斜の角度が緩くなりまわりに樹々が増えてくると第1外輪山と第2外輪山の火口の底、湯の平へと辿り着きました。
標高2000mの地に東京ドーム何十個分!の広大な平原が広がっており、浅間山のスケールの大きさを実感しました。
▼湯の平から見た第二外輪山のトミーの頭(左)と黒斑山(右)。気持ちのいい高原状の地形です

振り返ると火口壁のトミーの頭や黒斑山がそそり立っています。
復路、この登り返しのことを考えると、また億劫になりました。
いよいよ前掛山の登りの開始です。
湯の平の樹林帯を緩やかに登ると、樹は疎らになり、やがて前掛山の長いトラバースの始まりです。

道は徐々に上部に向ってまっすぐに延びています。
登り始め、傾斜はさほどではありませんでしたが、中盤を過ぎる頃から増してきます。
呼吸も上がりがちに…。

ひと登りすると、前掛山へと南に折れ曲がる地点に到着。
浅間本峰へは立入り禁止の札とロープが張ってありました。
にもかかわらず、結構な数が本峰へと登っているのはいったいナニ?

近くには噴火の際、避難するための壕が2基建てられてあり、ここが紛れもない活動中の火山であることを思い知らされるのでした。
第2外輪山ほどではありませんが、前掛山にも小規模ながらも火口壁が…。
足下は草モミジが色づき始めていました

ここまで来ると目指す前掛山頂上まではあと少し。
近くで見ると優美な姿ではなく、無機質で膨大な砂山のように思えました。
トミーの頭から見た時はあまりにも高度差と距離があるように感じられましたが、
登ってみると、思ったよりもラクにここまで登ってこれました。
案ずるより産むが易し!?

火口壁に沿って緩やかに登ると、北側には嬬恋村のキャベツ畑を雲間に見ることができました。
そして、待ちこがれた頂上なのですが…。
なんと言うことか、この時に限って霧に遮られて視界はゼロ

しかも、弁当をクルマに置き忘れてくるという体たらくで、頂上には長居をせず…、
そそくさと来た道を下っていきました。
湯の平まで下ってくると、再び晴れ間が現れてきて、各所で浅間山の姿を撮ることができました。
なかでもトミーの頭から黒斑山へと足を延ばしたのですが、この時撮ったものが1枚目の写真となり、この日の一枚となりました。
登ってしまうと巨大な砂山と化す、浅間山…。
このあたりぐらいまで離れて見るのが一番良いのかもしれません。
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*浅間山にて(小諸市)
NikonD700+VR24〜120mm(PLフィルター使用)
2012.9.13撮影
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パール常念岳
ダイヤモンド鹿島槍@松代大橋上流千曲川右岸堤防
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沈みゆくビーバームーンと妙高山
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Posted by 32Count at 12:00│Comments(4)
│山とスキー
この記事へのコメント
32Countさま
浅間山登山お疲れ様でした。
カルデラ平原や、トミーの頭など初めて見るものが多く
とても新鮮でした。
改めて浅間山が複式火山だと認識しました。
浅間山登山お疲れ様でした。
カルデラ平原や、トミーの頭など初めて見るものが多く
とても新鮮でした。
改めて浅間山が複式火山だと認識しました。
Posted by 狂電関人 at 2012年09月15日 13:41
狂電関人さんへ
列車と絡めるのも良いのですが、寄って間近で眺めるのも興趣深いものがありました。
とくにトミーの頭や黒斑山から眺める湯の平を隔てての姿、駐車場からのアクセスの良さも手伝って、ハマってしまいそうです。
今度は新雪狙い!?
その前にダイヤモンド浅間も狙ってみたいです。
列車と絡めるのも良いのですが、寄って間近で眺めるのも興趣深いものがありました。
とくにトミーの頭や黒斑山から眺める湯の平を隔てての姿、駐車場からのアクセスの良さも手伝って、ハマってしまいそうです。
今度は新雪狙い!?
その前にダイヤモンド浅間も狙ってみたいです。
Posted by 32Count
at 2012年09月15日 18:46

わが家も大好きな山域!!
外側の外輪山の奥まで行くも良し、下の火山館の方から登るのもまた良しですね。^^
湯の平は、何だか異星に来たような感覚さえ覚えてしまう、希有な場所のようにも思います。
そして四季それぞれに素晴らしい表情を見せてくれる場所でもありますね。
特に秋、10月中旬頃がこの辺りでの一番好きな季節。
これを見て、今行きたい気持ちでいっぱいです。^^
(冬は胸までのラッセルで第1シェルターまでしか辿り着けなかったというようなことや、
わが家の穂高が3歳で車坂峠〜黒斑山往復を完歩したことなど、
思い出もたくさんある山です)
「山」も「列車」も、トップクラスで大好きな「あさま」なのです!!
(あ、〝トーミ〟の頭、かもです。^^)
外側の外輪山の奥まで行くも良し、下の火山館の方から登るのもまた良しですね。^^
湯の平は、何だか異星に来たような感覚さえ覚えてしまう、希有な場所のようにも思います。
そして四季それぞれに素晴らしい表情を見せてくれる場所でもありますね。
特に秋、10月中旬頃がこの辺りでの一番好きな季節。
これを見て、今行きたい気持ちでいっぱいです。^^
(冬は胸までのラッセルで第1シェルターまでしか辿り着けなかったというようなことや、
わが家の穂高が3歳で車坂峠〜黒斑山往復を完歩したことなど、
思い出もたくさんある山です)
「山」も「列車」も、トップクラスで大好きな「あさま」なのです!!
(あ、〝トーミ〟の頭、かもです。^^)
Posted by 穂高ファミリー at 2012年09月16日 23:12
穂高ファミリーさんへ
今まで眺めるだけで登ったことのなかった浅間山ですが、ホント懐の深い山ですね。
外輪山と前掛山との間に広がる湯の平はとても気持ちのいいスポットで、これを前景に撮る草すべりや黒斑山からの浅間本峰は四季それぞれの表情が見られそうで、ハマってしまいそうです。
そして、昨日も黒斑山に登ってきて、念願のカットを撮ることができました。
まもなく、アップされますので、ご笑覧いただければ幸いです。
今まで眺めるだけで登ったことのなかった浅間山ですが、ホント懐の深い山ですね。
外輪山と前掛山との間に広がる湯の平はとても気持ちのいいスポットで、これを前景に撮る草すべりや黒斑山からの浅間本峰は四季それぞれの表情が見られそうで、ハマってしまいそうです。
そして、昨日も黒斑山に登ってきて、念願のカットを撮ることができました。
まもなく、アップされますので、ご笑覧いただければ幸いです。
Posted by 32Count
at 2012年09月17日 11:52
