2013年04月21日

雪の行路 2013年第15回長野マラソン 完走記

雪の行路 2013年第15回長野マラソン 完走記

●朝、目覚めてみると、自宅周辺は雪国だった…

長野マラソン当日、目覚ましを5時15分にセット。

ベルが鳴り目覚めると、鳥のさえずりが聞こえるいっぽうで、雨音は聞かれず。

東の空も白んできており、これはもしかしたら雨が止んだ!?、などと思ったのもつかの間、

窓を開けてみると…、
雪の行路 2013年第15回長野マラソン 完走記

目に映ったのは信じられない光景。

まるで冬に逆戻りしたかのように、市街地は雪で覆われ、しかもしんしんと降りしきっていました。

前日、アップ分で、「まさか、起きて外が真っ白、なんてことだけは願いさげです」と書いたことが現実となってしまいました。

しかも、路面も白くなりつつあり、最悪のコンディションでの幕開けとなりました。

この日の長野の最低気温は0.1℃、最高気温でも6.1℃。

積雪は4cmで、観測史上最も遅い積雪だとか…。

●当日の服装と朝食

こりゃ、ウェアは冬仕様にしなければ、と思い、

上はUNDER ARMOURのロンTに、ランシャツを重ねて、下は膝丈のハーフパンツ、

靴下は5本指のものですが、くるぶしを覆うもの、それと手袋、

頭には濡れ対策として、大きめの布でおでこから上を覆いました。

朝食は白米に、前日から作りおきのブリと大根、人参、椎茸の煮付けとしじみのみそ汁、トマトジュース&ヨーグルトといった和食主体のメニュー。

悦ばしいことに通事もあり、お腹もスッキリ♪

スタート会場までは毎度、アップを兼ねてのジョグで向こうのですが、この雪降り、

昨夜、100均で買った雨合羽着用で小走りするのですが、シャーベット状の雪はたちまちに下ろして間もないシューズをびちょびちょにしてしまいました。

会場には7時50分到着。

スタートまで40分を切っており、写真撮影、荷物の預け入れ、ストレッチ、用たしなど目まぐるしくこなしていると、8時15分を過ぎており、慌てて私のスタート地点Dブロックへ向いました。

●スタート〜中間点

こんな雪降りゆえにスタート時間の繰り下げがあると思いきや、定刻の8時30分号砲一発!

正直、この寒さ、アップもじゅうぶんではありませんでした。

相変わらず雪は降っています。

春の到来を告げるこの長野マラソン、まさか雪の中でスタートするとは…。

スタートラインを跨ぐまで約2分のロス。

路面は関係者の努力の結果、だいぶ雪は無くなっていましたが、それでもところどころでシャーベット状の雪と、雪の溶けたところは水たまりとなっていて、

多くのランナーはそこを避けるゆえに、渋滞することも多々あり、走りにくいことおびただしい。

2kmまではまったくペースがつかめず、

加えて走りだしてから雨合羽による内部温度上昇で眼鏡が曇るようになり、さらに溶けた雪によって眼鏡の外側には水滴が付着するようになって、

1/3ていどの視界しか得ることができずで、

正直、夢の中を彷徨っているような感覚。

まったく現実感がないのです。

轍の段差や雪や水たまりもよく分からずで、何度となくモロにハマってしまいました。

その度に靴を通して冷たい水が足の甲や指に伝わり体温が下がる感じでした。

「雪の行路」。

ふとそんなフレーズを思い出しました。

これは1971年、北海道・函館本線で残された蒸気機関車による急行列車「ニセコ」号の、冬の姿を追ったドキュメント映画なのですが、

狭軌最大級と謂われ、東海道本線では特急列車「つばめ」の先頭に立ったC62型蒸気機関車が、

重連(2両連結)で小樽〜長万部間に横たわる5つの峠を越えていく壮絶な姿を描いており、

今の置かれた自分の状況をそんな昭和の鉄道ドキュメンタリーと重なりました。

最初の5kmは24分48秒で通過。

渋滞と現実感ない中ではまずまずのラップ!?

善光寺大門にかけての急坂もやはり現実味ないなか、越えてしまいました。

中央通りは、このコース中、最大の見せ場なのですが、沿道の応援に応えることはできず。

5〜10kmのラップは24分11秒。

10〜15kmのラップは24分25秒。

15〜20kmのラップは24分42秒。

15〜20kmは五輪大橋の長い登りがあったのでタイムは落ちましたが、それを差し引くと安定した走りに移ったようです。

中間点の通過タイムは1時間45分16秒。

少しづつの回復運転が功を奏したのか、ここで私の目指す、3時間30分切りの目安であるタイムまで遅れを取り戻しました。

●中間点〜フィニッシュ

中間点を過ぎ、雪も小康状態になったので、22km地点先の給水所のゴミ箱に雨合羽を捨てると一気に身軽になるいっぽう、寒さも同時に感じました。

殊に大塚南折り返しで北に向うと向かい風になると、いっそう身に沁みました。

脱ぐの、少し早かったかな!?

と、思っても後悔先に立たず。

20〜25kmのラップは24分31秒。

更埴橋を渡ると、いよいよ千曲川右岸の堤防へ。

堤防の斜面は雪で覆われ、花が開き始めた桃の枝にも降りつもっています。

風の影響が最も出るところですが、北風とあって、追い風に後押しされるようにぐいぐい攻めます。

給水所、給食所はほとんど立寄りました。

コップ一杯のスポーツドリンク、おそらくはその1/3ほどしか体内に入らないのですが、その僅かな水分が次の給水所までの元気水となってくれます。

給水所でのコップの授受はまさに鉄道のタブレット交換。

いかにスピードのロス無く、コップを取るかですが、まさにこの時、鉄道員(ぽっぽや)の機関助士の心境!?

28〜29kmの、蛭川水門付近は、先日、ダイヤモンド鹿島槍を撮った思い出の場所。

雪の行路 2013年第15回長野マラソン 完走記

もちろん、この日は北アルプス方面を見ることはできずでしたが…。

25〜30kmのラップは24分44秒。

後半の踏んばり所、「ふたこぶらくだ」、32km先の堤防への登り坂、新赤坂橋下のアップダウン、岩野橋の登りで、

30〜35kmはややペースダウンして25分25秒。

スピードが落ちかけた35km先で後ろからどやどやと集団が追い越していくと思えば、これが3時間30分のペースランナーとその一群でした。

この集団に離されては目標タイムの実現が不可能となるため、ここは必死で喰らいつこうとしました。

道は北へと方角が変わり、激しく冷たい向かい風が容赦ないですが、

練習で何度かの経験済みなのでなんとか耐えると…。

消防学校のあと5kmの表示に元気を取り戻し、堤防下へ。

いくらか風も弱くなり、少し安堵。

39km先でオリスタ前の道に入ると、風は追い風にicon14

35〜40kmは少し取り戻して24分50秒。

あと2kmとなり、ここで最後の力をふり絞りました。

蒸気機関車でいうと加減弁全開にしました。

壇蜜よろしく、「はぁはぁ」して血流を心臓に送り込み、蒸気機関車のクロスヘッドのように両腕を激しく振ります。

すると…、

まだこんな力が残っていたかと思うほどのラストスパート。

40〜ラストまでのラップは10分01秒ですから、キロ=4分40秒を切っている計算になります。

最後の1kmで手元の時計は3時間23分台。

ネットではなんとか3時間30分切りは現実化しそうになりましたが、あくまでの公式記録はグロスタイム。

2分のロスタイムを考えると、なんとしてもここまで来たらグロスでも30分を切りたい。

さらにピッチアップ。

この状況でも加速できたのは、前日のはりとお灸、そしてテーピングのお陰かも。

雪の行路 2013年第15回長野マラソン 完走記

オリスタに入り公式時計が目に入ります。

数字は3時間29分20秒台。

そして、そのままフィニッシュ!

ゴールタイムは3時間29分31秒。

ネットタイムだと同27分25秒。

歴代4位の記録となりました。

サブ3.5はじつに4年前の河口湖マラソン以来。

とくに50歳超えて再びこの時間内でゴールできたことが自分にとってはなにより。

それと42.195kmをほぼイーブンペースで、ラスト2kmはスパートもかけられたのは、自己新をマークした2007年の大町アルプスマラソン以来だと思います。

この4年ほどタイムが伸び悩んでおり、このまま徐々に衰えていくのかな!?

と、思っていた矢先だけに嬉しいです。

これで秋のレースに向けてのさらなるタイムアップ、期待できそうです。

それにしても…、

この大会を運営されたスタッフの皆様、ボランティアの皆様、そして沿道で応援していただいた方々には、この寒い中、本当にお疲れさまでした。

そして、どうもありがとうございました


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この記事へのコメント
給水所はまさにタブレット授受シーンですね、取れないと駅長許可のもとに後退しなければなりませんね。

朝刊に完走者が載っているので、探そうと思いましたが一度挫けました。
タイムを参考に探させていただきます。
Posted by DT33DT33 at 2013年04月22日 09:24
悪コンデションの中で、自己4位とは凄いですね!
継続は力なりですね。
本当に素晴らしい(^O^)/
Posted by アラバママ at 2013年04月22日 09:47
DT33さんへ
給水所に入るたび、「3番場内進行!」をココロの中で叫び、急行「ニセコ」のタブレット授受のシーンをイメージしながら、コップを取っていました。
招待選手のスペシャルドリンクには取りやすいようにボトルに輪っかが装着されていて、まさに鉄道のタブレットそのものだと思いました。

アラバママさんへ
どうもありがとうございます。
寒冷地に暮らす者としては、むしろこれくらいの気候が結果的に良い方向になったみたいで。
暖かかったらむしろ、後半、バテていたかもしれません。
毎度、レース直前の一夜漬け的な練習ゆえに、もう少し前から準備していれば、と反省することしきりです。
Posted by 32Count32Count at 2013年04月22日 12:26
32Count さま

ナイスラン!!

悪天候をもろともせず、素晴らしい!!

オジサンの星です(笑)
Posted by 狂電関人@会社 at 2013年04月22日 13:09
狂電関人さんへ
「オッサンの星」、
GL-Zリスナーのひとりとしては最高の賛辞です。
ありがとうございます。
雪降りの長野マラソン、日本人初の優勝を果たした川内選手とともに、思い出の大会となりました。
一週間ほど休養した後、秋のレースに向けて練習、再開です。
Posted by 32Count32Count at 2013年04月22日 19:31
サブ3.5おめでとうございます。
私の目の前を(40㌔手前)元気に通りすぎたことになりますね。
ゆっくり休んで次の目標に向けて頑張って下さい。
Posted by しのランしのラン at 2013年04月22日 20:04
しのランさんへ
どうもありがとうございます。
ほとんどの場合、最後のオリスタ前のストレート、
へろへろな状態なのですが、今年は不思議と余力があり、スパートさえ切ることができました。
今回のレースを通じて、マラソンの奥深さを体感することができました。
まだまだ、いけそう、ですね。
Posted by 32Count32Count at 2013年04月22日 21:17
自己4位のサブ3.5!おめでとうございます。
私もテーピングだらけで走りましたが、スタート時から怪我防止の”温存走り”に徹しました。
おかげさまで(?)自己ワースト2記録達成でしたが、《楽しかった》ので良しとしています。
まだまだ先は長そうです、お互い頑張りましょう~!
Posted by 風来末風来末 at 2013年04月26日 23:48
風来末さんへ
完走、お疲れさまです。
まさかこの季節に雪中マラソンになるとは思わず、最近にはない厳しい条件でしたね。
今度は秋の大町アルプスマラソンに向けて、トレーニングに励みたいと思います。
Posted by 32Count32Count at 2013年04月27日 06:59
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