2009年08月14日

西武鉄道、貨物列車の想い出

▼スイス生まれのE51による2704レ。スタイリッシュなフォルムで一番好きな機関車でした
西武鉄道、貨物列車の想い出

前々回アップした安比奈線に関連性はとくにないのですが、なぜか懐かしくなったので貨物列車全盛時の西武鉄道のネタをおひとつ。

25年ほど前、大手私鉄としては東武鉄道などとともに貨物の輸送量を誇った西武鉄道。

おもに秩父で採掘された石灰石とその加工製品を輸送するため、横瀬〜吾野〜高麗川〜新秋津の秩父・池袋線で実に9往復もの貨物列車が設定されていました(1976年当時の「鉄道ダイヤ情報」による)。
重量列車には当時私鉄最強と言われたF級のE851が担っていましたが、比較的荷の軽い列車には大正年間に輸入され国鉄から払い下げられた旧型の電気機関車が運用に就いていました。

E51(E52)、E61、E71。

E51は国鉄時代、ED12の形式が与えられました。

1923年、スイスのブラウン・ボベリ製で、デッキまで延びた長い庇と屋根上の大きなエアタンク、直径1400mmの蒸気機関車並みの動輪が外観上の特徴です。

E61は国鉄時代、ED11の形式で、1923年アメリカのゼネラル・エレクトリック製。

角張った外観が特徴的です。

E71は国鉄時代はED10の形式番号が与えられ、1922年アメリカのウェスティングハウスとボールドウィンの合作で、E61とは対照的に丸みのあるボディーと側面中央にある乗務員扉が外観上の特徴でしょうか。

▼E71による2705レ。12時30分過ぎ、輸入電機による競演が繰り広げられていました
西武鉄道、貨物列車の想い出

この3両が、小川〜所沢〜横瀬〜新秋津〜所沢〜小川という2つの運用をこなしていました。

過去のダイヤを見ると所々で長時間停車があり、今なら確実に追っかけをするところでしたが、当時はそこまで気が回らなかったのか、ほぼある一箇所で撮っていたようです。

武蔵藤沢付近で上下列車がすれ違うことから、効率性を考えたようで、この界隈で多く撮影しています。

飯能寄りには茶畑が広がり、武蔵野らしいとてものどかな景色の中で捉えられるというのも惹かれたのでしょう。

101系急行電車や5000系レッドアローが行き交う中、のんびりと走る貨物列車が健在だったことを昨日のことのように思えますが、あれからもう四半世紀…。

今では4扉の2000系や地下鉄乗り入れの6000系、「スマイルトレイン」30000系に新レッドアロー号10000系、さらには東京メトロから乗り入れてきて渋谷へと直行する10000系と、ずいぶん様変わりしました。

世の中はどんどん変っていきます。


*西武池袋線・武蔵藤沢〜稲荷山公園(埼玉県入間市)
NikonFM2?
1983年頃?






同じカテゴリー(鉄道アーカイブ)の記事画像
今日からゴハチの年齢…
同じカテゴリー(鉄道アーカイブ)の記事
 今日からゴハチの年齢… (2018-11-15 23:00)
 45年目の10月14日 (2017-10-14 12:00)
 国鉄分割民営化から30年目の3月31日 (2017-03-31 22:00)
 干支ひとまわりした1月19日に思うこと (2017-01-19 22:00)
 鉄道144周年〜44年前のD51-498を添えて (2016-10-16 12:00)
 43年前(1973)8月19日の小海線「SLのべやま号」 (2016-08-17 13:00)

この記事へのコメント
こんにちは~

今日もお盆休みの真っ只中で、会社中まったりです。
決して業績が良い訳ではないのですが(爆)

西武のオールドタイマー達いいっすねー。
私も大学入学後武蔵野エリアに住んでいたので
E51(52)を中心に行くぞ!!と硬い決心だったはずが、
いざ東京暮らしがスタートするといろんなモノに目移りして、、
特に西武、東武の貨物は超ーーーorz状態です。

一度だけ西武の貨物末期に、小平界隈でE41+E71だったか?PPの工臨を西武勤務の友人からスジを聞き出し
撮ったのみに終わりました。
Posted by From office BY狂電関人 at 2009年08月14日 14:51
狂電関人さんへ
お盆の最中、お疲れさまでした。
西武鉄道の輸入電機、それこそ、実家にいれば否応無く見れた訳ですが、今、思うと風向明媚な飯能〜横瀬で撮らなかったのがあとの祭りかな…。無くなってみて初めてその存在感の大きさに気づきました。
Posted by 32Count32Count at 2009年08月15日 06:08
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。