飯山線で運転された「いいやま菜の花まつり号」を撮ってきました。
紅いディーゼル機関車に牽かれる茶色の旧型客車…。
昭和60年代ぐらいまで、日本のローカル線でごく普通に見られたこの編成も、気動車化されたり、はたまた線路自体が廃線になったりして、最近ではとんと見られなくなりました。
この昭和レトロな編成が、GW中の地元・飯山線で見られる、とあって、やはり出かけてしまいました。
昨年秋、信越本線を走ったデゴイチ並みの人出、首都圏ナンバーを始め、中京圏、関西圏のナンバーのクルマを多く見かけました。
まず、訪れたのは信濃浅野〜立ケ花間。
事前に地形図を調べ、機関車の顔に光が当たり、尚かつ客車にも陽が回る場所、そんな条件からこの場所を選びました。
国道と鉄道とがオーバークロスするその下の線路脇、意外にも私以外に他に先客が一人いるだけでした。
まずは、「かぶりつき」で古の編成と再会、なめ回すようにかなり寄り気味で撮影しました。
ディーゼルエンジンの音に続いて、「カタコト」という客車ならではの軽いジョイント音、やはり良いですね〜。
余韻をほどほどに味わいつつ、列車を追いかけることにしました。
客扱いは戸狩野沢温泉までなのですが、実は機関車の機回しと疎開を兼ねて森宮野原まで回送されるのです。
しかも、この区間は飯山線随一の風光明媚なところ。
蛇行する千曲川に寄り添いながらトコトコと走り、旧型客車とのコンビネーションもいいことは想像に難くありません。
飯山市内の渋滞を避けるため、市の西側、斑尾高原や信濃平、戸狩温泉の各スキー場へアクセスしやすいように整備された道を使ったお陰で、余裕で列車に追いつくことができました。
向かったのは信濃白鳥〜平滝間のトンネルを出た先の直線区間。
ここを田の畦からやや俯瞰気味に撮るのが定番なのです。
現場に着くや、びっくりさせられました!
ひな壇のように幾重にも土手には人垣が形成されていました。
推定人数、100〜150人ぐらい!?
それでもなんとか間に入れさせてもらいました。
山あいはとくに新緑が見事!
淡いのやら濃いのやら、紅っぽいのやらで、そのグラデーションが綺麗でした。
数分後にやって来たお目当ての列車を、なんとかその中に収めることができ、満足、満足でした。
とっくの昔に消え失せてしまった昭和の鉄道情景が、3日間とは言え、平成の世に再び蘇っています。
飯山線が一番輝く時期に、このような列車を運行してくれたJR長野支社さんに感謝!です。
編成は次の通りです。
←森宮野原 DD1611+オハニ3611+オハ472246+オハ472261+スハフ422234 長野→
客車は全て茶色で統一されています。
*上の写真
飯山線・信濃浅野〜立ケ花(長野市豊野)
NikonD200+VR18〜200mm
2009.5.2撮影
*下の写真
飯山線・信濃白鳥〜平滝(下水内郡栄村)
NikonD200+VR18〜200mm
2009.5.2撮影