上京の際は「かぎやき」で大宮まで1時間という最短時間を経験しているだけに食指が動いたものの、
お彼岸の中日ということで新幹線、高速バスとも混雑が予想され、なによりも再び都会の雑踏に入りこむのははばかれ、
時刻表を繰ると立川発松本行き445Mに乗れば、終点で長野行き快速2537Mと9分接続であり、
21時13分に到着することができることが判明!
2537MはE257系の間合い運用に加え、445Mも特急待避が最小限で済むようで、
東線経由の各駅停車で帰ることにしました。
長距離運用ゆえ、うまくすれば115系C編成も予想されるいっぽうで、共通運用で新たに投入された211系2000番台はオールロングシート…、
コイツに当たってしまうと最悪の汽車旅になりそうで、なんとなく厭な予感がしていたら、
来てしまいました、ロングシートが
松本まで延々3時間半も!!
であれば、「あずさ」へ避難したくなりましたが、前述の通り優等列車の待避は四方津駅で「スーパーあずさ25号」と、塩尻駅で「あずさ25号」があるていどで、
前者はスーパーあずさが八王子を出て最初に停車する甲府を前に先行し、後者はもう終点近くで、しかも松本で接続する長野行きは同じ列車ということが分かり、
腹をくくることにしました。
乗車前、駅売店で購入した酒とつまみ、果たして何処でたしなむことができるのか…。
ロングシート仕様の車両、車窓を楽しむモノにとって、まったく用をたさなく、混雑した車内では向こう側の景色を見ることはできず、
それならば座席側の景色と思えば、身体をよじらせなければならず、いい歳したオッサンがこれまた見苦しい…。
しかたないので桂川沿いの景色を見ることを諦めて文庫本をしばらく読みふけっていました。
大月駅の手前で空いてきたので、トイレの目隠し役として設置された2人掛けクロスシートに移動しましたが、
これまた台車の真上ということで乗り心地がはなはだ良くなく、結構な動揺が伝わってきます。
しかし、車窓を眺めながらのワンカップを楽しみたかったので、ここは我慢…。
韮崎到着前で南アルプス・鳳凰三山が雲間から顔を覗かせてくれ、それをアテにちびちび飲む感覚、
中央本線ならではなの車窓ですが、なにもこんなにまでしても、なんていっぽうでは思いました。
それも結局、暗くなって回りが見えなくなると、ロングシートに移動して文庫本の続きを目で追って終点までのしばらくをツブしました。
松本駅ではようやく特急車両であるE257系に乗り継ぎを果たし、
閉店間際の売店で再びワンカップとつまみを買い込んで、長野駅までの小1時間、ようやく正統派の汽車旅を楽しむことができ、
快速列車ゆえ、姨捨駅でのスイッチバック体験はできなかったものの、善光寺平の夜景を目に車窓越しに目にすることができました。
思えば、ここを通過する普通列車のほとんどがロングシート化してしまい、せっかくの「鉄道三大車窓」といわれた景色も、優等列車と一部の観光列車のみとなりました。
老朽化した115系を置き換えるため211系が投入されたのは良しとしますが、
編成によってはオール・ロングシートという配置、
鉄道会社側のなんらかの思惑もあるのでしょうが、せめて編成中に1両は必ずセミクロスシートを組み込んではくれないものか、
日本有数の山岳景観と山紫水明を擁するだけに、
車窓の山旅好きのオッサンの、JR長野支社さんへの切なる願いです。
*篠ノ井線・松本駅、信越本線・長野駅にて
NikonD700+VR24〜120mm
2015.3.21撮影
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