信越本線アーカイブ 急行<赤倉>

32Count

2007年04月07日 21:56


10年前の信越本線を振り返る第二弾は、長野〜新潟を結んだ急行<赤倉>です。

急行列車は、JR線においてマイノリティな存在となり、今では全国でも数えるほどしか残っていませんが、かつては「庶民派の優等列車」という位置づけで、幹線はもちろん、ローカル線にも運行されていました。
<赤倉>はもともとは、名古屋と新潟(今思うと、結構な長距離!)を結んでいましたが、長野までは特急<しなの>に編入されるなどの紆余曲折を経て、晩年は前述の区間を1日2往復の運行でした(長野県内は普通列車)。

使われた電車は、「湘南色」といわれた深緑オレンジのツートンカラーに塗装された165系という電車。

かつては新宿松本とを結んだ<アルプス>上野長野を結んだ<信州>名古屋長野を結んだ<きそ>というように、長野県と首都圏、中京圏を結んだ急行列車にこの形式が使われたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか(<信州>は碓氷峠仕様の169系)。

私の場合、少年時代を首都圏で過ごしたので、信州行きの急行ということで、憧れのカラーでもありました。

この国鉄の流れをくむ正統派ともいうべき急行が、97年10月の改正で特急に格上げされるとあって、同日に廃止の運命にあった碓氷峠越えの横川〜軽井沢間とともに、数多く撮影行を敢行しました。

中でも画像の、二本木〜新井間では背後に妙高山を入れて撮影できるとあって、お気に入りのポイントでした。

築堤をカーブしてくる<赤倉>を下からややアオリ気味なアングルにして、妙高山を望遠レンズで引き寄せます。

すると妙高山がかなりの迫力で列車の背後に立ちはだかるかの印象を与えてくれます。

北信地方から見るよりもかなり荒々しい山容を見せてくれています。


<赤倉>のあとは特急<みのり>が引き継ぎましたが、ほどなくして運転区間を高田始発(現在は一部新井始発)にした快速に格下げされ、長野から新潟への直通列車は消滅してしまいました。

*信越本線・二本木〜新井(新潟県中頸城郡中郷村<現妙高市二本木>)
NikonF5+300mm(RDP2)
1997.4撮影
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